洋服染め直しアップサイクルプラットフォーム「somete」は、多様性を尊重し、世界へジャパンカルチャーを届けていく俳優・タレントの別所哲也さんがナビゲーターを務める「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」にて今注目のサービスとして、PlayBlueが運営する洋服染め直しアップサイクルプラットフォーム「somete」を取り上げて頂きました。今回は、番組内で放送された、インタビューの内容の書き起こしをほぼ全文公開いたします。目次社会課題となっている「服の廃棄」問題別所哲也さん(以下、別所):別所哲也がナビゲートしていますJ-WAVE TOKYO MORNING RADIO。先週末から、一気に秋らしい気候になってきましたけども、日々の装いも秋らしくクローゼットを探索されてる方も多いんじゃないですか。衣替えも10月からっていうことですけど、以前番組で紹介しました環境省のウェブサイトで公表されているデータによりますと、1人当たりの年間平均の衣服の消費は、購入枚数およそ18枚、1年間ですよ。そして手放す服、およそ12枚。どうですか皆さん?これぐらいの分量ですか。そして、1年に1回も着られていない服およそ25枚もあると推定されています。さぁ、タンスの整理するか今週末とかね。手放す服より購入する服の方が多いということで当たり前の結果ではあるかもしれないんですけど、だんだん服が増えてくる。便利かつリーズナブルなファストファッションの浸透、そして服の消費のこのサイクルを短くしてる、そして商品を増やしているという結果なんですけれども、こうした衣服の多くは、全体の68%が可燃ゴミ、不燃ゴミとして、廃棄されているんですね。フリマアプリや古着ショップでのリサイクル、リユースというのも、ムーブメントとしては広がりつつあるんですが、今朝は、この自宅に眠る服をアップサイクルするサービス、注目したいと思います。職人さんの後継者不足とファッションロス問題。二つの社会課題を「染め直したい」PlayBlue青野祐治(以下、青野):「somete」は、ご自宅に眠っていらっしゃるお洋服を我々が連携する約40の工房さんが全国にいらっしゃいまして。そちらの工房さんにお洋服を染め直していただくという、簡単に言うとそういうアップサイクルのプラットフォームを展開させていただいております。シンプルに藍染であったりとか、特徴的なところで言いますと、廃棄される珈琲の豆かすを使って染め直す、「珈琲染め」といったものを扱う職人さんだったりとか、あとは静岡で廃棄されてしまう茶葉を使った染め直しをされる工房さんがあったりとか。そういったフードロスの食材などの廃棄されるものを使って染め直すみたいな工房さんもいらっしゃったりします。あとは伝統工芸ですね。黒紋付染めだったり、藍染。そういった職人さんと連携しているところが我々の特徴かなと思っております。別所:お話を伺ったのは「洋服染め直し」アップサイクルプラットフォーム "somete"、を展開しています、PlayBlueの代表、青野祐治さん。元々ローカルメディアの運営をされていたという青野さんが、藍染職人さんへのインタビューで、職人さんの後継者不足を知って、そこにファッションロス、服の廃棄問題という二つの社会課題を「染め直したい」という思いから、このサービスを立ち上げたんだそうですよ。実際にですね今回ね、このうちの番組のスタッフが白いTシャツを「somete」を使ってアップサイクルしたんですが。さてね、これ見ると本当にね綺麗にね、白いTシャツがね、美しいブラックTシャツに変化してます。これ番組のSNSにも上がってますのでチェックしてみてください。さぁ、この「somete」では、どんな方々がサービスを利用されているんでしょうか? someteの根本的な思想は「多様性の尊重」青野:サービス今立ち上げてもう1年半ぐらいなんですけれども、やっぱり初期の頃は環境問題とか、トレンドに敏感な方に利用していただいていた印象です。年齢としてはやっぱり20代、30代前半の男女っていう感じですね。最近ちょっと少し変わってきたなと思うのが、やっぱりお洒落さんであったりとか、服への愛着があったりとか、やっぱりいい意味での服へのこだわりが強い方のご利用が増えてきている印象です。なので、この服をより長く着たいし、大事な思い出もあるし、こういう色にしたいみたいな。我々のやっぱりサービスの特徴としても、今の社会の潮流というか、多様性というか、人それぞれ好きな色もあるし、何かそういうものをしっかり受け止めて、好きな色にしていただくっていうのも、サービスの根本的な思想としてもあったりするので。なので、いろんな工房さんにいろんな色に染めていただく、みたいな文脈でも設計しているので、何かそういうところに共感いただく。なおかつ、結果的にそういう地球環境に良いとか、衣類の廃棄問題の削減に繋がるとか、そういうところにも共感いただいてるっていう印象ですね。別所:染める技術によってお値段はね、変動するんですが、4000円から1万円ぐらいが相場となっています。確かに決して安くはない金額なんですが、その分大切な服に新しい価値を見出すことができそうですよね。また、染め直しに大体1ヶ月ぐらいはかかるんですが、その期間、自分の大切な服がどんなふうに生まれ変わるのか、ワクワクした時間を過ごすこともできます。アップサイクルというアクションは廃棄削減を目指すということだけでなく、物を大切にする"心を育む"ためのマインドの成長にも繋がりそうですよ。この「somete」を利用するユーザーからはポジティブな声とともに、染色工房や職人さんからも、伝統的な技術文化の周知にも繋がっていると、そんな反応が届いているようです。さて、この「somete」ですが、ソーシャルグッドなコンテンツでありながら、ちょっと視点を変えてみると、インバウンドビジネスのポテンシャルも秘めているようです。 外国人観光客に染め直しを通して、ジャパンカルチャーを伝えていく青野:我々は結構ポップアップイベントに出店しているんですけれども。染め直しの体験イベントをしている中で、確かヨーロッパの方なのですが、たまたま渋谷で染め直しワークショップのイベントに来ていただいて、やりたいってことで飛び込みでやっていただいたりとかもありました。結構刺さる方には刺さるかなっていうところと、あとはインバウンドのお客様に対してアプローチしていきたいという、これからのビジョンみたいなとこにも繋がるんですけれども、仕掛けをいろいろと考えておりますと。今進めているのが、インバウンドでいらっしゃる中長期で滞在される海外の方に向けてsometeのサービスを連携して提供するみたいな。例えば2週間とか1ヶ月、国内に滞在されるんであれば、その滞在期間中にお洋服をお預かりして、染め直したものをお戻しするみたいな。そういった仕組みをいろいろ考えていてそれを実行していこうかなと。国内のみならずジャパンカルチャーとして、海外の方にもしっかりsometeのサービスを使用していただくような、座組というか仕組みを作っていきたいなというとこで今いろいろ進めておりますというところですね。別所:うん。なるほど、グローバルな視点ね。いいですね。服を廃棄する以外の選択肢の一つとして染め直し、日本の伝統文化がソーシャルグッドアクションに繋がっていく。世界が抱える課題を解決するプラットフォームがこのね、私達日本から発信し、日本式になっていくことも期待したいじゃないですか。このsometeに関する詳しい情報は、オフィシャルウェブサイトをチェックしてみてください。「今年の夏活躍しすぎて汚れちゃったな」っていうTシャツ、「今年の秋冬に行きたかったけど、ちょっとなよく見たらシミがあるな」、なんていう服の廃棄を考える前に、染め直しで「使い直し」。そんな選択肢に入れてみてはいかがでしょう。