ローカルメディアとは、特定の地域に根ざして、その地域の人や出来事、魅力を伝えるメディアのことです。全国ニュースでは取り上げられない身近な話題を届け、地域の人どうしをつなぐ役割も持っています。この記事では、全国の主なローカルメディアを種類別に紹介します。あわせて、私たちが埼玉県越谷市でローカルメディアを立ち上げた経験から、自分で始めるときの手順と、続けるコツもお伝えします。ローカルメディアとはローカルメディアは、ひとことで言うと「地域を伝える、地域のためのメディア」です。全国紙やキー局のテレビとの違いは、扱う範囲の狭さではなく、読み手との距離の近さにあります。書き手も読み手も同じ地域にいるので、記事をきっかけに人が出会い、店に足を運び、地域の活動が生まれていきます。ローカルメディアの種類地方紙・ブロック紙のWeb版:都道府県や地方単位のニュースを届ける、新聞社のニュースサイト地域の経済ニュース:市区町村単位の、店の開店や地元企業の話題を伝えるニュースサイト地域Webマガジン:地域の人や暮らし、移住、仕事を、読みもの記事として紹介するWebメディアコミュニティFM・ケーブルテレビ:市区町村単位で放送する、地域密着の放送局フリーペーパー・地域誌:店や施設で配られる、地域の情報誌SNS・ポッドキャスト:個人や小さなチームが運営する、地域特化のアカウントや番組全国の主なローカルメディア一覧地方紙・ブロック紙のWeb版各地域の新聞社が運営するニュースサイトです。地域のニュースを網羅的に追うなら、まずここが基本になります。北海道:北海道新聞デジタル東北:河北新報オンライン(宮城県)関東:埼玉新聞、東京新聞デジタル、神奈川新聞中部:中日新聞Web(愛知県ほか)、信濃毎日新聞デジタル(長野県)、静岡新聞近畿:京都新聞、神戸新聞NEXT(兵庫県)中国・四国:中国新聞デジタル(広島県)、山陽新聞デジタル(岡山県)、愛媛新聞、高知新聞九州・沖縄:西日本新聞me(福岡県ほか)、熊本日日新聞、南日本新聞(鹿児島県)、琉球新報、沖縄タイムス地域の経済ニュースみんなの経済新聞ネットワーク:「〇〇経済新聞」として、全国の市区町村ごとに、店の開店や地元企業の話題を伝えるネットワークです。三鷹、金沢、福岡、浜松、佐世保、伊丹など、各地で運営されています。地域Webマガジン地域の人や暮らしを、読みもの記事として伝えるWebメディアです。移住や地域の仕事に関心のある人に、よく読まれています。ジモコロ:全国の地元の人やおもしろい仕事を、ユーモアのある取材記事で紹介コロカル:マガジンハウスが運営する、地域の暮らしやものづくりを伝えるWebマガジンLOCAL LETTER:地域で挑戦する人や、地域との関わり方を伝えるWebメディア灯台もと暮らし:これからの暮らしを考える、地域の人や生き方の読みものTURNS:移住や地方での暮らし、仕事を伝えるメディア市区町村単位の、小さなローカルメディア一覧には載りにくいものの、いちばん地域に近いのが、市区町村単位で個人や小さなチームが運営するメディアです。地域の店や人を丁寧に取材していて、地元の人にとっては欠かせない情報源になっています。「(地域名)+ Webマガジン」「(地域名)+ 地域情報」「(地域名)+ Instagram」などで検索すると、あなたの地域のローカルメディアが見つかるはずです。ローカルメディアが地域で果たす役割地域の情報を届ける:全国ニュースにはならない、身近な出来事や店の話題を伝えます。人と人をつなぐ:記事をきっかけに人が出会い、イベントや活動が生まれます。地域の店や事業を応援する:取材や紹介を通じて、地元の店や事業に新しいお客さんを届けます。地域の魅力を外に伝える:移住や観光、仕事のきっかけをつくります。ローカルメディアの収益化:広告だけに頼らない形ローカルメディアは、広告だけで続けるのが難しいと言われます。実際には、いくつかの収入を組み合わせて続けているメディアが多くあります。地元企業や店の紹介記事:取材記事として、店や事業の魅力を伝えるイベントやツアー:記事で紹介した人や場所を、実際に訪ねる企画商品づくり・物販:地域の素材を使ったオリジナル商品自治体や企業からの制作の仕事:記事制作や情報発信の支援読者の会員・サポーター:メディアを応援する人からの、月額の支援自分でローカルメディアを立ち上げる5ステップ1. 「誰に、何を届けるか」を決める地域の誰に、どんな話を届けたいのか。「越谷に住む人に、地元のつくり手の物語を届ける」のように、一行で言えると、取材先も書き方もぶれにくくなります。2. 発信の場所を、一つ選ぶ最初から、Webサイト、SNS、紙のすべてをやる必要はありません。まずは続けやすい場所を一つに絞ります。小さく始めるなら、noteやInstagramでも十分です。3. 身近な人の取材から始める最初の取材先は、知り合いの店や、いつも気になっている人で大丈夫です。一人に話を聞くと、次の人を紹介してもらえることが多く、取材先は自然と広がっていきます。4. 記事を「会える場」につなげる記事で紹介した人に会えるイベントや、取材先の店での集まりを開くと、読者が「参加者」に変わります。ここから、ローカルメディアはコミュニティになっていきます。5. 続けられる仕組みをつくる更新の頻度は、無理のない範囲で決めておきます。仲間が増えてきたら、取材、撮影、発信と役割を分けて、ひとりで抱え込まない形にします。実際に、地元でメディアを立ち上げてみて私たちPlayBlueの代表・青野は、2018年に副業として、地元・越谷のローカルストーリーメディアを立ち上げました。地域の人やお店、地場の野菜の物語を記事にして届ける、小さなWebメディアです。メディアから生まれた企画の一つが、地場野菜の物語を一杯のカレーで味わえる「カップカレー」のプロデュースでした。また、地元の未来を考えるトークイベントも開き、ローカルなテーマにもかかわらず40人ほどが集まりました。発信を続けると、記事を読んだ人がイベントに来てくれて、そこで出会った人が次の企画を連れてきてくれる。ローカルメディアは「情報を届ける場」であると同時に、「人と事業が生まれる場」なのだと実感しました。この活動は、のちに洋服の染め直しサービス「somete」の立ち上げにもつながっています。ローカルメディアから生まれるコミュニティについては、こちらの記事でも詳しくまとめています。→ ローカルコミュニティとは?意味・つくり方・続けるコツ地域の事業者が、ローカルメディアを活用するには地元のメディアを知る:自分の地域で読まれているメディアやアカウントを、まず読んでみる伝えたいことを一行にする:取材されたときに「何を伝えたいか」がはっきりしていると、記事が届きやすくなります記事をきっかけに、次の一歩を用意する:紹介されたあとに来てくれる人のための、案内ページや予約の入口を整えておくよくある質問ローカルメディアと地域情報サイトの違いは?大きな違いはありません。地域情報サイトは店やイベントの情報を中心に、ローカルメディアは人や物語を伝える読みものまで含めて呼ばれることが多い、という程度の違いです。ローカルメディアは一人でも始められますか?始められます。最初はnoteやInstagramなど、無料で使える場所から、月に数本の更新でも十分です。ローカルメディアで収益を得るには?広告だけに頼らず、紹介記事、イベント、物販、制作の仕事などを組み合わせるのが現実的です。まずは読者との関係を育てることが、どの収益の形にもつながります。まとめローカルメディアとは、地域に根ざして、その地域の人や出来事を伝えるメディアのこと地方紙のWeb版、地域の経済ニュース、地域Webマガジン、小さな市区町村メディアなど、形はさまざま収益は、広告だけでなく、紹介記事、イベント、物販などを組み合わせる立ち上げは「誰に何を届けるかを決める → 場所を一つ選ぶ → 身近な取材から → 会える場につなげる → 続く仕組みに」地域で事業をされている方へいいものをつくってきた。あとは、どう届けるか。PlayBlueの「TSUMUGU for Local」は、事業のことを入力すると、届けるための言葉と、次の3ヶ月の作戦を一緒に編む事業編集AIです。まずは無料で、あなたの事業を編集してみてください。▶ 無料で、あなたの事業を編集してみる(TSUMUGU for Local)